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Minoxの二つの課題 ― 2019年10月07日
(前回)からの続きです。
現像・乾燥が済んだら、画像データのMacへの取り込みです。
スキャナ(エプソン EPSON GT-X970)を使います。
今時ミノックス用のフィルムホルダは存在しませんから、
次の写真の自作のホルダを使います。
これは、かつて愛用していたスキャナ(EPSON F-3200)用のものです。
本体は壊れて捨ててしまいましたが、
そのホルダのうち、ブローニー用のものに若干手を加えて、
16mmフィルム用のホルダに仕立てたものです。
(「ミノルタ16の現像リールとスキャンホルダ」参照)
それをMinoxフィルムにも流用します。
上の写真は二本のフィルムを読み取り部に置いて見たところ。
左側にあるマスクでミノックスにも対応できるようになります。
次の写真がマスクをかぶせたところ。
イメージ部分の8mm幅だけが顔をのぞかせるようになります。
これに押さえプレートをかぶせ、
スキャナにセットすると次のようになります。
これで「GT-X970」もフィルム位置を認識してくれます。
プレビュー画面で、一コマずつ取り込み指定するのも可能ですが、
(「Minoxフィルムのスキャン」参照)
ネガ濃度が揃っていれば、一括で次のように読み込んでしまいます。
その後、PhotoshopやMacのプレビュー等のアプリで、
一コマずつに切り分ける方が効率的です。
次に一例。
TLXの自動露出も生きているし、
画面サイズが8x11mmであることを考えれば、十分な解像度でしょう?
今回は、主に鬼子母神とその周辺を試写しました。
このように、プロの手を借りて甦ったミノックス、
でも、いくつかの課題・問題が残りました。
一つはフィルムの問題。
現在は、自作するしか方法がありませんので、
カートリッジ(マガジン)は使い回さざるを得ません。
そして何回も使用すると、カートリッジの中央部が折れてしまいます。
今回使用したうちの一個は、
折れた部分を接着剤で結合し、アルミ箔で補強しました。
次の写真で、その補修跡が見えていますね。
以前は、使用済みのカートリッジをたくさん持っていて、
折れたら捨てていたのですが、いつの間にか残り2個になっていました。
これでは心もとないので、
次の未使用フィルムの封を切ろうかと思っています。
Minox_TLXを中古で購入した時に付いていた、
約20年前と思われる " Made in Germany " のフィルムです。
ちょっと勿体無いですが、死蔵するのも別の意味で勿体無いはず。
さて、もう一つの問題は、ホコリの取り込み、の問題。
工場製作と違って、フィルムを自作する場合は、
室内に存在する微細なチリやホコリが、
どうしてもフィルムに付着してしまうのですね。
スキャン後の画像を拡大してみると、
次の赤丸のように、糸くず状の異物が写り込んでいました。
どのコマでも同じ位置にあるということは、
これはフィルム室の画面フレームと圧板の間に紛れ込んだホコリが、
フレームの一部に張り付いたままになっているということですね。
次の赤矢印のところです。
この部分は、分解しなければ掃除は不可能です。
ミニチュアカメラでも、次の「ミノルタ16P」のように、
裏蓋を開けるとこの部分が露出して、
掃除しやすい機種もあります。
でもミノックスはそうなっていません。
それで掃除方法を検討しました。
一つはメンディングテープを隙間に差し込み、
ホコリを剥がして取り除く方法。
しかし、これでは、この作業の過程で、
テープの糊がフレームに移り、
かえってホコリが付着しやすくなってしまうかも知れません。
結局、採用したのはレンズクリーニングペーパーを使う方法。
このように、わずかにアルコールで湿らせたペーパーを、
例の隙間に差し込み、この部分を掃除しました。
これで、ホコリはキチンと除去されたのでしょうか?
それを確認するには、再度試写するしかありません。
(終り)
二ヶ月遅れのカラー現像 ― 2019年10月12日
を用いて作成した現像液は、約3ヶ月の常温保存を経ても、
累計処理本数が規定数以内であれば、
普通に現像して「良好な結果」を得ることができました。
その際、「粉末のままであれば、
半年とか一年とか、もっと保存性が高いのではないか」
と期待し、当面の必要量(パウダーキットの半量)を溶解した残りを、
セロテープで封印して保管してみました。
ところが、約6ヶ月後にそれを取り出してみると、
次の写真のように、閉じ口に付着した粉末は怪しげに変色していました。
そして、実際、中の薬剤も粉末から固形材に変質しつつあり、
その異常な様子から、
「これはダメだ!」と使用を諦めざるを得ませんでした。
その時、現像しようと思っていたネガはこれ。
NIkon_F80で8月始めに撮ったものです。
それで、やむなく新しい現像液を作るために、
材料のパウダーキットを購入しようと思ったら、
残念ながら「品切れ中」、入荷待ちになりました。
よくある事です。
結局、撮影日から2ヶ月後の先日、キットを入手し薬液を作り、
ネガフィルムの現像ができる状態になりました。
今回は、とにかく粉末(1,000cc用)の全量を温水に溶かし、
それを当面必要な500ccと保管用の500ccとに分ける方法を採りました。
だから、現像液と定着液で、都合四本のボトルを用意することになりました。
現像結果は次の通り良好でした。
「劣化したカラー現像液で遊んでみた」時の結果は、
次のように薄めでしたから、違いは明白?ですね。
スキャンも済んで、2ヶ月遅れの夏の風景を、いくつかピックアップしてみます。
学習院下近くの踏切
目白台の「のぞき坂」
目白台の空き地
鬼子母神参道のお店
ハイコントラストな戸山公園 ― 2019年10月18日
先日の台風19号について、幸い安全な地域に住んでいる私は、
外出せずに家に籠っていれば、何の影響も受けないはずでした。
ところが思わぬところで、小さなことながら、台風の影響を受けました。
それは数日後に予定していたゴルフを中止せざるを得なくなったのです。
ゴルフ場のHPによれば、
台風通過後のコースは、次の写真の通り冠水してしまったそうです。
普段のコースは次のようですから、その落差に驚きますね。
驚くといえば、台風通過直後の夜空にも驚きましたよ。
オリオン座の三つ星(Tristar)がくっきり見えるだけでなく、
その三つ星の下のオリオン座大星雲も肉眼で確認できたのです。
東京の大気中の塵芥が、ぜーんぶ吹き飛ばされたのでしょうか。
だから、翌朝の空は見事な青空。
日差しの強さは夏に逆戻り、ハイコントラストな風景でした。
それで、ふと思いついて、
次の機材で Walk & Shoot に出かけることにしました。
「ミノルタ minolta CLE」と標準&中望遠レンズです。
露出計の不調が治ったばかりのCLE(後日詳述)について、
そのAE機構のチェックをするためです。
目的地は戸山公園(大久保地区)です。
途中の風景は(先ほどのコインパーク写真も)ハイコントラスト。
戸山公園もハイコントラスト
これら試写結果を見ると、露出計は正常に機能しているようです。
それでも、最後の一枚は写真としては失敗。
ブレが大きいです。
これは望遠レンズの手持ち撮影による不安定さと、
走行中の自転車という被写体による動体ブレが
合わさっているからですね。
そんな失敗を避けるのであれば、やっぱりデジタル一眼レフ。
数日後の同じ戸山公園、
曇り空での望遠レンズによる動体撮影という難しい条件でも、
次のようにしっかり写りますから。
ちなみに、この二枚の撮影データ比較をすると、次のとおり。
・カメラ:ミノルタCLE → ニコンD600
・レンズ:フォクトレンダー90mm → タムロンズーム300mm
・手振れ防止:当然無し → 有り(レンズ側のみ)
・オートフォーカス:当然無し → AF-CダイナミックAF・9点
・(フィルム)感度:フジカラー100 → ISO3200
・絞り:f5.6 → f6.3
・シャッタースピード:AEなので?だが1/125程度 → 1/1,000
(続く)
露出計が治ったMinolta_CLE ― 2019年10月21日
(前回)からの続きです。
カメラファンの間で、
「復刻してほしいカメラ」の一番手にあげられるのは、
ミノルタCLEだと言われています。
だから、中古市場でも人気があります。
そんなCLEにも弱点があり、それは露出計まわりの脆弱性。
中古品では、露出計が不調な個体が多いようですし、
実は発売当初から脆弱だったようです。
私が30年来使用しているCLEも、
当初から、ごく稀にAEが誤作動することがありました。
原因等については明確には分かりませんが、
輝度比の高い風景を撮影すると、極端に露光不足になることがありました。
例えば、1986年の「井の頭動物園」で撮影した写真。
この日は「象のはな子」と「どんぐり拾い」が目的でした。
概ね適正露出で撮れている中、最後の一枚が示すのは、
どんぐりの森の「木漏れ日」に戸惑ったCLEでした。
まあ、稀にそういうこともあるさ、と鷹揚に構えていた私も、
昨年暮れのスナップの撮影結果には、若干不安を覚えました。
4〜5枚続けて露光不足になっていたのです。
「これは、遂にこわれる予兆かな?」
果たして、数ヶ月後にも持ち出す機会があり、
撮影前チェックをしてみたら、明らかにおかしい。
ファインダーを覗いてみると、
撮影時のシャッタースピード予測値を示す赤のLEDが、
普段はこのように、そこそこ常識的な値を示すのに、
その時は、暗めの被写体でも、
常に1/1,000より上に飛んでしまっていました。
そのまま撮れば、明らかに露光不足になります。
「ああ!、やっぱり、完全に壊れたちゃったんだ」
と、残念に思いつつ、
「でも、マニュアル露出で撮る分には大丈夫そうだから、
露光計の付いていないカメラと思えばいいや」
と心慰めたのです。
そして先日、単にCLEの手触りを懐かしむ?かのように、
意味もなく、AEモードで、1/1,000のシャッターを切り続けてみたんです。
そうしたら、何と、不思議なことに、数十回切った後でしょうか、
なにやらLEDが正常範囲に戻る気配が.....
それはまるで、無意味ながらシャッターを切り続けたおかげで、
詰まり気味だった電気の流れ道が、正常に開通したかのような状況でした。
狐につままれたような気持ちで、その後もチェックして見たところ、
LEDは、やっぱり正しそうな値を示すようになっていました。
「本当に正常に戻ったの?」
そして、それを確認するために、
前回、戸山公園のハイコントラストな風景を撮影してみたのでした。
この「ミノルタ Minolta CLE」用の電子基板は、交換用の部品はないそうです。
ということは、AE等の露光計まわりは、壊れたらおしまい。
何とか生きている今のうちに、せいぜい活用するようにしたいです。
(終り)
Minox_TLXの問題解決! ― 2019年10月28日
「Minoxの二つの課題」の続きです。
高速シャッターが開かない症状が治り、
普通にAE撮影ができるようになったMinox_TLXについて、
「フィルム室のフレームに付着したホコリが写り込む」
という問題が残りました。
レンズクリーニングペーパーを隙間に差し込み、
ホコリを取り除く作業をしたものの、
その結果を確認するには試写が必要です。
というわけで、その試写を次のように行いました。
まずフィルム作成。
前回シャッター修理の確認の時はモノクロフィルムを使ったので、
今回はカラーフィルムにしてみました。
次の写真は、20年前のカラーフィルム。
さすがにこのフィルムでは写りませんでした。
止むを得ず、普通のフジカラー100に詰め替えて撮影し、
次のように現像しました。
結果は次の通り。
途中5〜6コマ間に過剰な空白部がありますが、
別に気にするほどのことではないでしょう。
フィルム送りをアバウトに行うと、
こんな風になることもあるのだと思われます。
現像後のフィルムをスキャンしているところが次。
ネガ濃度もだいたい揃っているので、一括スキャンしました。
部分的に拡大してみるとこう。
前回気になったホコリ(次の写真の赤丸)は除去されていました。
替わりに別の小さなゴミが付いているような気もするけど、
まあ、メデタシ、メデタシ。
ちなみに撮影場所は、10月も終わりに近づいた「北の丸公園」。
そろそろ紅葉が始まるのかな、という雰囲気の季節です。
ミノックスで撮る「ゆる〜い」風景も良いものですよ。
最後の一枚と同じ場所で、IPhoneでも撮ってみました。
比較すると面白いです。
いかにもアナログとデジタルだから。
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