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極小半径を快走する「北斗星」 ― 2026年08月16日

(前回)からの続きです。

カトー (KATO)の HOゲージ EF510 500 北斗星色は、
大きい車体ながら最小通過半径360mmを実現ということで
・KATOの R-370mm
・Fleischmannの R-356.5mm
のカーブ線路を走行できます。
しかし急なカーブを通過する時には、
中間台車が実物ではありえないくらい左右に変位します。
食卓上に目一杯の大きさでHOの線路を敷設すると、次のようなヤバい状況も生じます。
01
これでも理想的な平面上に正しく設置された線路上は安全に走行できますが、
我が家の床や食卓などは、かなり不陸があるためか時おり脱線します。
脱線の結果、食卓から落下すると悲惨な状況になるので、
今回、脱線事例を研究して、その対策を施しました。
(前後のメインの台車は安定しています。中間台車に対する対策です)

1.線路の不完全な接続
02
この写真の上は正しい接続、下が逆ハの字に開いた望ましくない接続。
遊んでいるうちに、レイアウトの形状が歪んで開いてしまうこともあり、
そうなると脱線の確率が高まります。

2.線路の浮き上がり
03
・線路の下に配線がある(フィダー線の接続など)。
・食卓など設置面に不陸がある。
・線路自体に変形や歪みがある。
このような場合にスムースな走行が妨げられ、中間台車がレールから逸脱することがありました。

線路へ給電するフィダー線はレイアウトによっては逆方向に渡りたい時があります。
その時に下を通さずに設置できるよう、正規品の逆バージョンを作ってみました。
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また、次の写真はどうしても線路の下を渡りたい配線について、
被覆を剥がして裸線にして厚みを最小に抑えた事例です。
05

ただし直線部分はそれほど注意しなくてもOKのようです。
次の動画でACアダプタとパワーパックを結ぶコードが線路下を通っているのですが、
全く問題にせず通過しています。(ただし油断は禁物!!)


3.中間台車へのオモリ搭載
07
これは車両が跳ねたり傾いたりしても中間台車がレールから浮き上がりにくくするために、
試みに鉛板を折りたたんで中間台車の隙間に押し込んでみたものです。
この対策の適否や効果は不明ながら、何となく気分で対策してみたものです。

4.カーブ線路へのカント対策
08KATOの線路にカント
脱線しがちな箇所への対症療法です。
カーブ線路の外側下面に半球型のデコシールを数箇所貼り付けて、
当該部分をカント線路にしてしまうものです。
これは結構効果がありました。

しかし、線路と設置面(今回は食卓の天板)との関係により、
どこが脱線しがちなのかはその都度変わりますので、
むしろ次のように現状に即して、
付箋の束を楔形に挿入する方が実践的かもしれません。
・隙間の写真
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・付箋挿入
10
でも技術的に美しい解決方法ではないような気がして、あまり嬉しくないです。

(続く)

手軽に遊べるHOゲージの「北斗星」 ― 2026年08月12日

先月末にKATOからHOゲージの再生産モデルが発売されました。
私が着目したのはEF510北斗星色です。

・設定価格を安く(実売13,000円程度)
・最小通過半径360mm

など、HOが敬遠されがちな理由をクリアする製品コンセプトです。
これまで私が愛用しているフライシュマンFleischmann製の機関車と並べてみると、
大きさの違いが良くわかります。
極小半径を通過するKATOのHO北斗星
手前の黒と赤の二つがフライシュマン、奥のデカイ青がKATOのEF510です。
この大きさながら、半径360の曲線を走れるそうなので私の環境でもOKなはずです。

ただし問題なのは、KATOのこの製品はDC車両(アナログ)ということです。
私は現在手持ちの機材のDCC化(デジタル化)を進めているところなので、
その方針に反するわけです。
でも大きいだけあり当然重厚感たっぷりのHOゲージ車両の魅力も捨て難そうですね。
ということでとりあえずアナログ環境に戻り走らせてみました。



(続く)

食卓上のHO無限軌道 ― 2026年07月18日

01クロスレール36°
この写真はフライシュマンFleischmann製の特殊レール、
HOゲージ用の36度クロスレールです。
既に製造を終えたビンテージ品です。
日本では入手は困難ですが、ebayではいくつか見かけます。
それを、高額な送料を払って買いました。
なぜこんなものを入手したかというと、
次の写真のようなレイアウトを実現するためです。
02食卓上の車両落下対策
普通の食卓(180cm x 90cm)の上に、
無限記号のようなクロスループを作りたかったのです。
軌間9mmのNゲージなら簡単ですが、
軌間16.5mmのHOゲージの場合は、
この特殊レールを噛ませてギリギリ成立しました。
それでも食卓の縁の方で車両が脱線すると、
床に落ちて簡単に壊れる危険性が高いです。
だから、せめて片側だけでも落下を防止しようと、
柵代わりにクッションを置きました。

事前にCADでレイアウト図を描いて検証したところ、
短辺方向については約2cm+2cmの余裕がありました。
03クロスレールで無限軌道
この図で黒い四角が食卓テーブル全体の大きさですが、
その内側の平らなところしか使えません。
平らなところ(赤い四角)の寸法は172cm x 82cmです。

「z21」コマンドステーションとモバイルバッテリーを組み合わせ、
iPadのアプリ「z21 mobile」でWiFi操作することにより、
ほぼ完全にコードレス運転が可能です。

では運転風景を次の動画で、

やっぱり思わぬ事故が起きるものですね。
待避線に戻る車両の操作を若干ミスして衝突脱線事故が発生。
思わず手を伸ばして車両の落下を防ぎましたが、
WiFiのリモートコントロールより
いざとなると手動の方が迅速確実なことが証明されました。

40年前のサグラダ・ファミリア ― 2026年06月13日


サグラダ・ファミリア生誕のファサード
この写真は今から約40年前の1989年、バルセロナの世界遺産「サグラダ・ファミリア教会」を訪れた時に撮影したものです。夏も終わりに近づいた9月2日のことでした。
数日前の新聞に「サグラダ・ファミリア教会」の事が取り上げられていたので昔を思い出してアルバムから見つけてきたのです。
記事によると、この教会の主塔「イエス・キリストの塔」が完成し記念ミサが行われたそうです。100年以上も工事を継続し、次のような姿になったわけです。
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この外観図と最初の写真を比較すると、私は「生誕のファサード」を正面から見上げるようにして撮影したのですね。
40年経ってようやく自分の写真の撮影位置を確定できました。
1989年はまだまだ工事も道半ばで、その全体像も分からないまま撮影してました。そんな写真がほかにも何カットかあるので、この際まとめて解読することにしました。

まず、訪問時に購入したバルセロナ観光ガイド地図を探し出して改めて眺めてみました。
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サグラダ・ファミリア教会を特徴づけるのは先の尖った「塔」です。
その本数は今年「イエス・キリストの塔」が完成したことにより14本になり、最終的には10年後くらいに18本になるそうです。
しかし、この1989年版観光ガイドの表紙ではまだ8本しか写っていませんね。いずれにせよ気の長い話です。

次に、全体像を理解するための材料として、概略平面図を入手してそれをGoogle地図(空撮)に落とし込んでみました。
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この平面図と新聞添付の外観図を手がかりに、私が撮影した写真を順番に吟味していきます。

昔も今と同じように、観光客の入り口は「生誕のファサード」側だったようです。
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その入り口左側上部に配置された石造りの人物像三体を撮っていました。これは聖書に書かれた三賢者でしょうか?イエスの生誕の物語に付合しますね。
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これは多分「塔2」に設置されたエレベーターで塔を登り、そこから螺旋階段を降りつつ教会内部を観光しているところです。
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途中に塔と塔を結ぶ渡り廊下がありました。この写真は多分「塔2」と「塔3」の間から空を見上げて撮影したのでしょう。
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塔内の階段を降りながら撮影した3枚を合成したものです。反対側(西側)の「受難のファサード」の「塔5〜8」ですね。中央に工事用タワークレーンが設置されているので「生誕のファサード」の「塔1〜4」と区別できます。
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「受難のファサード」の塔4本の脚元を見下ろす。
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これは教会敷地東側のマリナ通りを挟んだ隣地を見下ろしたところ。Google地図にも池があるので分かりやすいです。

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この空間は将来的には教会の内部の「主祭壇」となるべきところです。中央に天蓋がかけられています。この上部屋根面に「マリアの塔」が位置することになります。主祭壇の周囲に放射状に祭室が設けられています。これも平面図と付合しますね。
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地上に降りてきて先ほどの空間をアイレベルで撮影。
主祭壇と放射状祭室。
これは上下2枚の写真を合成したので少し歪んでいます。
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主祭壇前で記念撮影の私。
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地上で歩き回ったエリアは、基本的には建物の壁が立ち上がっているだけの空間で、ほとんど吹きさらしです。
でも、一部にはステンドグラスが入っており、将来の壮麗な空間を期待させます。

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これは「受難のファサード」の外観(西側立面)です。
工事用の足場がすごいというか怖い。
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この3スパンの壁は「受難のファサード」から南側に連なる外壁です。いずれ身廊の西側の壁となるはずですが、この状態ではほとんどペラペラに見えます。
壁の奥に写っている4本の塔は「生誕のファサード」の「塔1〜4」ということになります。

さて、サグラダ・ファミリアの設計者アントニオ・ガウディの作品としては「カサ・ミラ」も有名ですね。これもバルセロナにあります。下の地図に示すようにこの教会から1.4kmほど西にあります。
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実は教会を見学した前日の9月1日にカサミラを見学していました。
次の写真がカサミラです。
外壁の清掃が済んで白さが戻った直後だったと記憶しています。
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そして屋上でこの記念写真を撮ったのですが、その私の後方にモヤに霞むようにサグラダ・ファミリアが写っているでしょう?
ここから愛機の「ミノルタ Minolta α-7700i」のレンズを望遠にして撮影したのが次の一枚です。
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「よし、明日はあのサグラダ・ファミリアを見学するぞ!」という気持ちだったのでしょうね。
そしてこの写真で塔の本数を数えてみると、やっぱりまだ8本しかないですね。
以上、バルセロナの空に突き刺さるように聳える8本のトウモロコシの思い出です。


暗箱に孤高の美意識 ― 2026年06月03日

先月購入した「エディクサフレックス(EDIXA_FLEX)」
01EDIXA
馴染みのなかったカメラなのでWikiで調べてみました。
設計者はハインツ・ヴァースケ(Heinz Waaske)という異能のデザイナーでした。
彼は1950年代のヴィルジン(Wirgin)社時代にこの「EDIXA_FLEX」を、
そして、1960年代にローライ(Rollei)社に移ってから
「ローライ35(Rollei35)」や
02Rollei35
「ローライA110(RolleiA110)」
03A110
を設計してたのですね。
何となく納得しました。
昔のフィルムカメラって、
要約するとレンズとシャッターとフィルムから成るただの暗箱ですよね。
でも、ハインツ・ヴァースケはそこに尖った美意識を持ち込んで、
選ばれた人だけが使うことができる特別な暗箱に仕立てる才能の持ち主だったような気がします。
実際、ローライ35やA110などは説明書がなければ、フィルムの装填も困難です。
そんなハードルの高さが私の心惹かれた理由でもありました。

ヴァースケさんを知って、久しぶりにRollei35を使ってみたくなりました。
このカメラって蓋を開けるだけでも、
箱根名産の寄木細工のからくり箱のようです。
電池を装填するのも奥の院の扉を開ける感覚です。
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そしてフィルムを装填した状態の密集感!
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さすがヴァースケさん!と褒め称えたくなります。

そして撮影・現像・スキャンと手順を踏むのですが、
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機材やフィルムの高騰により、
本当にフィルム遊びは特権階級の趣味となりました(笑)
下の写真は私と同じローライ35を手にするエリザベス女王。

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