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ミノルタ16QTvsローライA1102015年07月18日

16mmフィルムを使用するミノルタ16シリーズの最終バージョン、
"ミノルタ Minolta 16QT"を使って撮影してみました。
山吹の里の少女裸像

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どれも良い写りなので驚いてしまいました。

最近のようにミニカメラの試写ばかりしていると、その結果を見る時は、
・露光量は適正か(シャッターと絞りは狂っていないか)
・手ブレはないか
・ピントは良いか
・レンズは汚れてなさそうか
など、チェックマンの気分で写真を見る癖がついていましたが、
今回は、そのチェック項目を瞬間忘れるほどの良い写りでした。
「こんな隠れた名機があったんだ!」

しかもこのカメラ、明らかに大衆向けのチープなプラボディのくせに、
距離調節機能まで備わっています。
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だから、普通に撮ると次のようなんですが、
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右側の鉄柵にピントを合わせると、次のように遠景がボケます。
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ミノルタ16初代機と16QTを並べてみました。
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右側のシルバーとブラックの二台が"ミノルタ Minolta 16QT"です。
初代機との大きな違いはイメージサイズの違いです。
同一仕様のフィルムを使用する兄弟機なのですが、
イメージサイズは、初代機の"10x14mm"から"12x17mm"に拡大されています。

どのくらい違うかを撮影済みのフィルムで見てみると次のようです。
白矢印の二つのフィルムがそれです。
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参考のために、Minox、110、普通の35mmフィルムも載せてみました。
現物を見ると、数字以上に画面(イメージサイズ)が広がっている感じがします。
35mmフィルムと比較すると縦横とも約半分のクォーターサイズなのですが、
画質は35mmフルサイズにもそれほど引けを取りません。

そして、110フィルムとは殆ど同じサイズなんですね。
以前試してみた110の世界的名機"ローライ Rollei A110"との比較では、
ミノルタ16QTの画質が圧倒的に勝っています。
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"ロッコール ROKKOR 1:3.5 23mm"は"テッサー TESSAR 1:2.8 23mm"を凌ぐ、
とは恐れ多くて誰も口にしませんが、多分このとおりです。
(もっとも110システムは、カートリッジ内のフィルムの安定性を保ちにくい、
というカメラとは無関係の弱点を抱えているので、それも一つの要因でしょう)

さて、先ほどの16QTの写真で、何故私が二つも持っているのか。
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実は、このどちらも故障品なのです。
・白いのは巻上げとシャッターはOKなのですが、露出計が使えません。
・黒いのは露出計は正確なのですが、巻上げとシャッター機構が不調です。
今回の試写は、取り敢えず白い個体で行ないました。
いずれこの二つの正常な部分を合体させて(いわゆる「ニコイチ」で)
完動品を一つ作りたいと思っていました。
しかし、その作業は二つともオシャカにしてしまう可能性が高いのです。
試写の結果が予想以上の仕上がりだったので、ちょっと勿体なくなり、
二台とも失うかも知れない危険な作業に踏み切れなくなりました。

続く