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ミノルタ16QT露出計の交換と調整2016年03月28日

前回)からの続きです。

今回修理した16QTのうち、一台は露出計不調の個体でした。
回路は生きているが、数値が正常値から3段くらいずれていました。
一方、露出計はOKながら、
ファインダーの劣化で使うには「?」の個体があったので、
その個体の受光部をそのまま移植してみました。
そしたら結果オーライでした。
その手順を記します。

まず、前カバーを外すまでは前回と同様です。
ミノルタ16QTの露出計
この中央に見えているリングと基盤が移植対象です。
この基盤を表側から見てみると、次のようにCdSがありますね。
CdS

前カバーに付いているこの基盤と、本体側の基盤を分離するには、
両者を接続するコードのハンダを溶かして繋ぎ直します。
次の写真の5箇所です。
03
この時、注意するのは配線の色とハンダ付け箇所です。
次のように、製造年代により基盤設計が若干異なっているものがあるので、
それなりの判断が必要かもしれません。
04

今回の分解で得た知識のうち、後日役立ちそうなのものがありました。
それは、露出計の微調整方法です。
最初の写真に写っていたリング(絞りリング)はこうなっていました。
05
右の金属は可変抵抗の接点です。
リングの内側が接触抵抗面になっていて、
接点が移動することで抵抗値を変化させているんですね。
取り付けた状態を前側から見てみると次のようです。
06
この矢印レバーを左右に回すことで、
露出計の感度を±1絞り分、微調整できるようになっています。
結構緻密にできているんですね。感心しました。

さて、今回の修理には特に関係しませんが、
分解練習ではこんなこともやりました。
07
これは後ろカバーの貼り革を剥がしているところです。
これを完全にめくると、次のように4本のネジが露出します。
08
ネジを抜いてこのカバーを外すと、フィルムの露光面です。
09
この中央に見えているフィルム圧板をずらして外せば、
10
レンズの後玉部分にアクセスできます。
思いっきりクリーニングすることも可能ですね。

こんな感じで、”ミノルタ Minolta 16QT”の主要部分は分解し尽くしました。
「16QT解体新書」でも書けそう。

(終り)