目白の風景、40年前と見比べると

昨日の walk & shoot は明治神宮です。
代々木から原宿まで、一人気ままに歩くことにしました。
それにしても神宮の杜に来ると、いつも
東京にもこんな立派な森があるんだと感激しますね。
天気も良くて参詣している方達も嬉しそうでした。

この日も、いつものように、見ず知らずの方からの
「シャッター押してもらえますか？」という御依頼に応えました。
世界中どこにいても必ず頼まれるんです。

さて、一巡りした後もう一度、西参道側から御社殿前の広場へ入ろうとしたところ、
係の方が人混みをさばいている様子でした。
誰か通るのかなと思って見ていると、
現れたのは結婚式を終えたばかりのカップルと親族たち。
たまたま居合わせた外国の方達も、”Japanese wedding ceremony!!" ということで、
皆、一斉にカメラを向けてシャッターを切っていました。
私もこういうシチュエーションでは、撮らずにはいられない方です。

朱傘を差掛けられた新婦より、娘の手を引くお母さんの方が嬉しそうですね。

白無垢の花嫁が、屋外での写真撮影の準備をしているところ。
この日は記念写真にも絶好のお日和です。

他人の結婚式とはいえ、たまたま居合わせると、
目出たさのお裾分けにあずかるような気がします。
それも、ちょっと非日常的な場所ですと一層です。
そんな例を昔のアルバムから。

これは、2001年ニューヨーク、例の9.11の丁度一ヶ月前の幸せな風景。
ロックフェラーセンター近くのセントパトリック大聖堂前で撮りました。

次は、1989年、ドイツはハイデルベルク城での撮影。

いずれも、一人で walk & shoot している時に遭遇したものです。
自分には関係なくても、やっぱりカメラを向けてしまうんですね。

お話変わって、「神宮の杜」の件。
私は二十年ほど前まで、ここは武蔵野の森が保存されているんだと思ってました。
だから、人工的に作られた森であることを知った時は本当に驚きました。
その後『「明治神宮の森」の秘密』という本を読み詳細を知りました。
今から約100年前の大正4年に植樹が開始（神宮創建は大正9年）されるまで、
この70haに及ぶ敷地のほとんどが、樹木の少ない荒れ地や畑だったそうです。
そして、あと200年経つと本当の天然林になるんだそうです。
うーん、凄いことだ。
「美しい日本を取り戻す！」とか言葉が踊っている右寄りの人達は？ですが、
この美しい「神宮の杜」を造り、維持管理してきた方々には頭が下がります。

ついでに、結婚式の写真ではないけれど、もう一枚。
約40年前、1974年の元旦を明治神宮で迎えた時のもの。
大晦日の晩から参道に並びました。

それにしても、写真に写っているこの巨木が、
この写真の約60年前に移植されて来たものだなんて、
この時は全く知らなかったし、今でもちょっと信じ難いです。