目白の風景、40年前と見比べると

1973年撮影の、私の住んでたアパート、いかにも木賃アパートという感じですね。
今見ると、手摺の一部が開閉式になっていて、そこから錆びたタラップが降りている！
そんな仕組みになっていたことを40年後の今日、始めて知りました。
でも、通路のはじっこに普通の階段も、もちろんありましたよ。
それなりに結構快適な住まいでした。
名前も「彩雲荘」と格調高かったですし、住んでる人も良い人ばかりでした。

この後もずっと残っていましたが今では存在しません。
下の写真のような洒落たマンションに変わっているんです。
これって、まったく同じところを撮っているんですよ！

このようにして、街の風景は少しずつ変わっていくんですね、
といつものように書こうと思ったら、
「少しずつ」どころか「ガラッと」総入れ替えになりそうです。
上り屋敷のど真ん中のこの地区に、三井不動産の
「パークホームズ目白ザ フォレスト」が来月から売り出されるんです。
しかも約二年ずらして、今年秋からは第二期の工事も始まるそうです。
場所は、農林中金の跡地、とても広いです。

まず、下の写真で70年代の昔の風景を確認してみます。

左の建物が例の「彩雲荘」、
中央ブロック塀の向こう側が農林中金テニスコート、
更にその奥に、農林中金の独身寮が見えてます。
白い壁の2・3階が寮室、レンガ色の1階は食堂かな。

国土画像情報の1974年版に位置を落とし込んでみました。
上の写真の撮影方向を矢印で示しました。

また、1989年の航空写真でも確認してみます。

74年から89年で、変わったところと変わらないところを見てみると、
　・彩雲荘 → 彩雲荘（変わらず）
　・テニスコート → 上り屋敷公園（すごい変わりよう！）
　・独身寮 → 目白寮（呼び方変更のみ）
　・社宅の一部 → テニスコート（計画道路用地）
　・社宅 → 池袋寮（共同住宅化ですね）

今後は、更に次のように変わります。
　・目白寮とテニスコート → 「パークホームズ目白ザ フォレスト」（地上5階、71戸）
　・池袋寮 → マンション第二期分（地上5階、規模は第一期の3割増し程度）

現在の上り屋敷公園からマンション建設地を撮りました。

既に目白寮は取り壊され、今見えている建物は第二期の敷地で解体中の池袋寮です。

そして、街の風景の変化要因として、実はもっと大きな爆弾が。
89年版の航空写真に線形を記入した「補助73号線」です。
今回売り出されるマンションの敷地は、何と北側半分！が失われます。
というよりも、
農林中金時代後期は、計画道路予定地をテニスコートとして更地にしておいたものの、
今回はマンション敷地に組み入れて、いつでも手放せるようなマンション計画とした、
それでも法規上の問題は生じない、と解釈するのが正しいです。
この道路、池袋消防署から目白ピーコック方面へ延びるよう計画されています。
今後どうなることやら。
お時間あれば、下のリンクもご覧下さい。
　・目白（上り屋敷）の入口
　・ピーコックでお買い物（2）

とは言え、このマンション、どちらか欲しいです。
これを買ったら本当に昔住んでた場所に戻って来たことになるから。
まあ、高そうだから多分買わないだろうな。