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ニコンF3アイレベルファインダーの清掃2015年04月21日

しばらく前に"ニコンNikon F3"を入手しました。
これまでニコンの銀塩一眼レフは、初代F、F2、F4と使っているので、
このF3を加えて、ついに[1]から[4]までの連番が完成です。
そしてファインダーも買い足してしまいました。
ニコンF3とファインダー
左側が、元々付いていたファインダー「ハイアイポイント(HP)」、
右側が買い足したファインダー「アイレベル」です。
ハイアイポイントファインダーは、
カメラから眼を少し離した状態でも、撮影範囲がけられず見えるので、
メガネを常用する人には便利なファインダーと言われています。
でもその分、見える画像の大きさは、
標準レンズ50mm着用時で、倍率0.75倍とやや小さめです。
撮影時はメガネを使わない私にはメリットがないので、
倍率0.80倍のアイレベルファインダーに換装することにしました。

下の写真のように、二つを逆向きにして比べると、
右側のアイレベルの方がコンパクトなことが分かります。
二種類のF3用ファインダー
プロによる整備済みのF3ボディとHPのファインダーは少し高価だったので、
この追加のアイレベルファインダーは安物で我慢しました。
そのせいか、ちょっと汚れていますね。
でも、それを承知で、自分で整備することを前提にオークションで入手しました。

二つの見え方を比べてみると次のようです。
一枚目がHP、二枚目がアイレベルです。
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倍率の違いは明らかですね。
でも、アイレベルファインダーで見る被写体は少し霞んでいるでしょう?

これはファインダーの接眼レンズにカビがはえているからでした。
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かなり重症です。

早速分解して清掃します。
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カバーを止めているビスを外します。両側に2個ずつの計4個です。
このビスが錆びていることから、
ファインダーが湿気の多いところで使用されていたことが分かります。
次はカバーを取ったところです。
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ここで、白い点線で囲った部分が接眼レンズユニットです。
これを止めているビスは、下の白矢印の三個です。
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この後、取り外した接眼レンズの両面をいつもの手順で掃除しました。
・レンズクリーナーでカビ取り
・オキシドールでカビ殺し
・アルコールと水で清掃
この作業自体は数分で済んだのですが、実はこの前段で大トラブル。

ファインダーには、セルフタイマー使用時などに逆光の侵入を防止するためのアイピースシャッターが内蔵されています。下の写真の赤い二枚羽根です。
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そして、アイピースを閉じると、
次のように、その裏側にある平ビス(白矢印)が露出します。
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ここが中心軸となって回転し、シャッターの開閉を制御します。

このビスも外しておいた方が接眼レンズユニットを取り外し易いだろうと思って、
やや固着気味のビスをドライバーで「エイヤッ!」と回しました。
普通であれば、始めに抵抗があっても力を入れれば回るはずですが、
何とポッキリ折れてしまったのです。
「アンラッキー!」
この不運のため、修理の作業過程を撮影する心の余裕も失い、
代替ビスの作成、塞がってしまったビス穴の再生など、
アロンアルファも駆使して修理に没頭すること約二時間。
やっとこすっとこ完成!!
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矢印が再生したビスですね。

そして奇麗になった接眼レンズです。
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もちろんアイピースシャッターも次のようにちゃんと閉じます。
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もっとも、今後このシャッターを使うことがあるかと言うと、多分一度も無いと思います。
修理のほとんどの時間を、その部分に費やしたことが、では無駄だったかと言うと、
もともと、これは修理ゲームのようなものですから、無駄ではないのです。

次に、清掃前と清掃後のファインダーの見え方を比べてみます。
清掃前

清掃後
スッキリ・クッキリのマトリョーシカでしょう?
これでこそ銀塩一眼レフのファインダーです。

さて、蛇足ですがこのカメラには「イルミネーター」なるものが付いています。
下の写真中央で、弱々しくオレンジ色に光っているものです。
F3用イルミネーター
これは暗いところでもシャッタースピードの液晶と、レンズの絞り値を読み取れるように装備されているものです。
中古のニコンF3では、この機能が死んでいるものが多いらしい。
「イルミネーターが生きていたらラッキー!」なんだそうです。
私のF3はスイッチを押してみたら点灯。
ということは、私はラッキー!!
でも、この機能を今後役立たせるシチュエーションは、あまり考えられないです。
まあ単純にラッキー!と喜んでみるだけ。
そもそも、このニコンF3なるカメラも全然必需品とは言えませんから。