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エリザベス女王のカメラは”3M acieL”2016年02月13日

昨年の11月に英王室が、
シャーロット王女(Princess Charlotte of Cambridge)の近影を公開しました。
キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)が自ら撮影したそうです。
王女
世の多くの女性たちはこういう写真を見ると、その可愛さに感動するとともに、
「お召しになっている服のブランドは何かな?」
とそちらに興味を持つらしいです。
そして、入手可能な品であったりすると、注文が殺到するらしい。
実際、写真の公開直後に、この花柄のワンピースはスペインM&Hの製品、
ピンクのタイツはAmaia Kids製と明らかになりました。
(MovieWalkerによる、http://news.walkerplus.com/article/69160/)

私の興味は、キャサリン妃が使用したカメラは何か?ということです。
王女の背景のボケ方から、フルサイズのセンサーを持つカメラに、
比較的明るいレンズを組み合わせて撮影したのだろう、と推察しました。
各種情報から判断すると、
これは”キャノン Canon EOS 5D Mark II”で間違いないようです。
では、キャサリン妃がこのカメラを構えている写真はないか、
と探しましたが、それは見つかりませんでした。
その代わり次のようなキャサリン妃の写真を発見しました。
ご結婚から間もない2011年7月に、
ロイヤルカップルとしてカナダへ旅行された折、
夫であるウィリアム王子(Prince William, Duke of Cambridge)
に向けてカメラを構えているところです。

彼女が手にしているカメラは、
同じキャノンでも”Canon PowerShot G12”ですね。
でも、このパワーショットG12では、
最初の王女の写真のようなボケ味は出せないはずなので、
キャサリン妃は複数のカメラを使い分けていることになります。
少なくとも次の二台は持っているわけです。
・Canon EOS 5D Mark II
・Canon PowerShot G12
調べてみると、彼女は元々フォトグラファー志望だったらしい。
そうなんだ、納得。

また、ゲッティイメージズ(写真画像代理店最大手)のサイトに、
“Royals Behind The Lens”というジャンルがあり、
そこにもたくさん登場するくらい英王室はカメラ好きらしいです。
特に、女性が。

例えば、エリザベス女王(Queen Elizabeth ll)の
次のようなショットがありました。

1982年のロイヤル・ウィンザー・ホースショーで、
彼女のライカカメラで写真を撮るエリザベス女王、と解説されています。
そして、普通のカメラ好きなら、
これがカメラ史上で最も有名な”Leica M3”であることはすぐ分かります。
セレン式の連動露出計が外付けになっているのに時代を感じます。
しかし!
更に注意深い方なら、「あれ、何か変だな?」と思うはずです。
彼女が左手の人差し指でシャッターボタンを押そうとしてるでしょう?
カメラのファインダーの位置も普通と反対の側に付いています。
私は最初は、
「エリザベス女王は左利きで、
 それに合わせて逆向きの”Leica M3”が造られたのか!
 さすがだな」
と思いましたが、それは勘違いで、
この写真は(意図せざる?)冗談であることが分かりました。
(フィルム時代は時々、フィルムの表裏を逆にした裏焼きなる失敗があった)
それが分かったのは、同日に撮影された次の写真も掲載されていたからです。

これが正しい”Leica M3”ですね。
するとさっきの逆向きは”3M acieL”というカメラ名になるな。

女王のカメラも進化していました。

キャプションには”Leica Camera”としか書かれていませんが、
これは露出計内蔵の”Leica M6”ですね。
世間的な評判はM3より低いようですが、
やはり露出計は内蔵されている方が便利だから、買い換えたんですね。

そして、キャサリン妃以上にエリザベス女王はカメラコレクターです。
私が持っている”ローライ Rollei 35”も愛用していたようです。

最も、こちらは「ゴールド」だから大分お高いでしょうけど。
ちなみに、この写真のキャプションはこうなっていました。
Queen Elizabeth II, a keen photographer, at Windsor Horse Show with her gold Leica camera in 1978 in England.
「あれ? “gold Leica”って“gold Rollei”の間違いじゃないの?」
ゲッティイメージズも写真を扱っている割には、
カメラの種類とかには無頓着ですね。
多分、「英王室が愛用するドイツ製のカメラ」という括りで十分なんでしょうか。
とすれば、最近の英王室は、「ドイツから日本へ乗り換えた」と言えるな。

こんな風に、写真を見ると、撮影機材は何だろう?、と推測し、
カメラが写っていれば、機種は何かな?、
と考えるのは普通の事かと思っていましたが、
必ずしも全ての人間がカメラに興味があるわけではないんですね。
一例として、東京新聞夕刊に連載されている「この道」の益川教授、
益川教授
1月28日版に次のようなカットが挿入されていました。
益川教授のペンタックスSV
これを見て、懐かしい”ペンタックス Pentax SV”と、
すぐ機種名まで分かってしまうのは、
女房に言わせると普通ではないらしいです。そうなのか。