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形見のカメラで撮る風景は(1) ― 2018年06月05日
義姉から中古のカメラをいただきました。
彼女の夫が生前使用していたカメラ3台です。
多分、捨てるに忍びず二十年以上保管していたのでしょう。
そんな彼女が、中古カメラで遊んでいる私の物好きを知り、
この3台の処置を私に託そう、と思ったのでしょう。
彼女の夫が生前使用していたカメラ3台です。
多分、捨てるに忍びず二十年以上保管していたのでしょう。
そんな彼女が、中古カメラで遊んでいる私の物好きを知り、
この3台の処置を私に託そう、と思ったのでしょう。
発売年順に並べてみました。
左から順に、
■Canon_P型 1959年発売
■Nikomat_EL 1972年発売
■Canon_T70 1984年発売
という名前のカメラです。
実は、これらのカメラを所有していた男性がどのような方だったか、
私は全く知りません。
ところが、この3台のカメラをじーっと眺めているうちに、
その向こう側にちょっと朧げながら、ある男性像が見えてきました。
「心優しく、かつ折り目正しい、実直で賢い男性」のイメージです。
このイメージは直感的なものなので、言葉ではうまく説明できませんが、
あえて、分析的に次のように理由付けしてみました。
その1「心優しい」
カメラ好きに悪人はいません。私が自ら証明。
その2「折り目正しい」
各カメラの発売年に注目しました。
故人がカメラを購入したのは、発売年かその直後と仮定すれば、
およそ12年周期で新しいカメラを購入している事になります。
「年男となると同時に自らの人生の節目を迎えて」購入、
などという購入動機が考えられます。
実際、私の場合も、子供や孫が生まれる前後に、
それを理由にカメラやビデオを買っていましたから。
その3「実直で賢い」
故人のカメラ選びが、堅実で合理的と思えるからです。
3台とも、一般向けの高級機と言える位置付けのカメラです。
各メーカー毎のその時点のラインナップから言えば、
それぞれ、もう1ランク上の機種がありました。
・Canon_P型に対する " Canon VI L(6L)型 "
・Nikomat_ELに対する " Nikon F2 "
・Canon_T70に対する " Canon New-F1 "
がそれです。
いわゆる各メーカーのフラグシップ機と言われる機種ですね。
プロカメラマン、あるいは見栄っ張りのハイアマチュアであれば、
この上位機種を買っていたでしょう。
あえてそうせずに二番手を選んだところに、賢さを感じました。
もっとも、「Canon_P型」などは二番手と言っても定価は約5万円ほどで、
当時の大卒初任給の3ヶ月分くらいに相当しますから、
一般庶民には「高嶺の花」であった事は間違いないです。
そして、この3台のカメラを眺めていると、時代の変遷も感じます。
カメラの大衆化の歴史ですね。
機能的にはどんどん便利になっていきました。
この3台の露出機能について考えてみると、
手動 → 絞り優先自動 → 全自動
と素人でも綺麗な写真が撮れるようになってきています。
一方、素材的には、大衆化=質感の低下、です。
Canon_P型の時代はカメラは鉄とガラスの塊でした。
それが徐々にプラスチック化が進み、
Canon_T70に至ってボディ外装は全てプラスチックになりました。
また、財産としての価値が低下していく歴史でもあったと思います。
Canon_P型のような機械式のフルマニュアル機は、
壊れたら修理して再生する、という前提で作られています。
いわばカメラは「一生もの」でした。
Nikomat_ELはカメラが電子化していく途上の製品で、
左から順に、
■Canon_P型 1959年発売
■Nikomat_EL 1972年発売
■Canon_T70 1984年発売
という名前のカメラです。
実は、これらのカメラを所有していた男性がどのような方だったか、
私は全く知りません。
ところが、この3台のカメラをじーっと眺めているうちに、
その向こう側にちょっと朧げながら、ある男性像が見えてきました。
「心優しく、かつ折り目正しい、実直で賢い男性」のイメージです。
このイメージは直感的なものなので、言葉ではうまく説明できませんが、
あえて、分析的に次のように理由付けしてみました。
その1「心優しい」
カメラ好きに悪人はいません。私が自ら証明。
その2「折り目正しい」
各カメラの発売年に注目しました。
故人がカメラを購入したのは、発売年かその直後と仮定すれば、
およそ12年周期で新しいカメラを購入している事になります。
「年男となると同時に自らの人生の節目を迎えて」購入、
などという購入動機が考えられます。
実際、私の場合も、子供や孫が生まれる前後に、
それを理由にカメラやビデオを買っていましたから。
その3「実直で賢い」
故人のカメラ選びが、堅実で合理的と思えるからです。
3台とも、一般向けの高級機と言える位置付けのカメラです。
各メーカー毎のその時点のラインナップから言えば、
それぞれ、もう1ランク上の機種がありました。
・Canon_P型に対する " Canon VI L(6L)型 "
・Nikomat_ELに対する " Nikon F2 "
・Canon_T70に対する " Canon New-F1 "
がそれです。
いわゆる各メーカーのフラグシップ機と言われる機種ですね。
プロカメラマン、あるいは見栄っ張りのハイアマチュアであれば、
この上位機種を買っていたでしょう。
あえてそうせずに二番手を選んだところに、賢さを感じました。
もっとも、「Canon_P型」などは二番手と言っても定価は約5万円ほどで、
当時の大卒初任給の3ヶ月分くらいに相当しますから、
一般庶民には「高嶺の花」であった事は間違いないです。
そして、この3台のカメラを眺めていると、時代の変遷も感じます。
カメラの大衆化の歴史ですね。
機能的にはどんどん便利になっていきました。
この3台の露出機能について考えてみると、
手動 → 絞り優先自動 → 全自動
と素人でも綺麗な写真が撮れるようになってきています。
一方、素材的には、大衆化=質感の低下、です。
Canon_P型の時代はカメラは鉄とガラスの塊でした。
それが徐々にプラスチック化が進み、
Canon_T70に至ってボディ外装は全てプラスチックになりました。
また、財産としての価値が低下していく歴史でもあったと思います。
Canon_P型のような機械式のフルマニュアル機は、
壊れたら修理して再生する、という前提で作られています。
いわばカメラは「一生もの」でした。
Nikomat_ELはカメラが電子化していく途上の製品で、
機械式部品と電子式部品が混在しています。
メカニックな部分は修理で直せても、
電子化された部品は壊れたら交換するしかありません。
交換部品がなくなったら、終わりです。
そして、Canon_T70の場合は、万一壊れたら即買い替えとなりそうです。
実際、私の元に来たT70は電池蓋のプラスチック部品が割れていました。
人間でいえば、足の爪が一枚剥がれた程度。
これだけでカメラそのものが、ほとんど再起不能、はかない命です。
以上のような考察の後、私の出した処置方針は次のようになりました。
■Canon_P型
ボディ、レンズとも分解・修理にトライ!!
■Nikomat_EL
ボディは部品取り用、レンズは分解・清掃。
■Canon_T70
ボディ、レンズとも部品取り用
Nikomat_ELに着いていたレンズは、
" NIKKOR-S・C Auto 1:1.4 f=50mm " という、
中古市場でそこそこ人気のある標準レンズです。
再生する価値のある準ビンテージ物ですが、
手にしてみると距離環がまったく動きませんでした。
滑り止めとしてゴムシートで包んで回そうとしても、
グリースが接着材のように固化しているのか、ビクともしませんでした。
交換部品がなくなったら、終わりです。
そして、Canon_T70の場合は、万一壊れたら即買い替えとなりそうです。
実際、私の元に来たT70は電池蓋のプラスチック部品が割れていました。
人間でいえば、足の爪が一枚剥がれた程度。
これだけでカメラそのものが、ほとんど再起不能、はかない命です。
以上のような考察の後、私の出した処置方針は次のようになりました。
■Canon_P型
ボディ、レンズとも分解・修理にトライ!!
■Nikomat_EL
ボディは部品取り用、レンズは分解・清掃。
■Canon_T70
ボディ、レンズとも部品取り用
Nikomat_ELに着いていたレンズは、
" NIKKOR-S・C Auto 1:1.4 f=50mm " という、
中古市場でそこそこ人気のある標準レンズです。
再生する価値のある準ビンテージ物ですが、
手にしてみると距離環がまったく動きませんでした。
滑り止めとしてゴムシートで包んで回そうとしても、
グリースが接着材のように固化しているのか、ビクともしませんでした。
この状態では掃除どころか分解に取り掛かることもできません。
それで、グリースやもろもろ悪さしているものを溶かそうと、
アルコール浸けにしました。
アルコール浸けにしました。
そして揮発した分のアルコールを注ぎ足しながら一昼夜。
このように、アルコールが真っ黄色に染まり、それと同時に、
レンズの距離リングは何とか回るようになりました。
レンズの距離リングは何とか回るようになりました。
少し先の見えてきたこのレンズの分解清掃は後日の楽しみとして、
まずは、本命の「Canon_P型」に取り組みます。
まずは、本命の「Canon_P型」に取り組みます。
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