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とんかつ消えて隣にフレンチ2013年02月24日

目白駅前から目白通りを渡り、山手線沿いに北へ向かう道路があります。
あの有名な「自由学園明日館」への最短ルートでもあります。
下の写真でお分かりのように、それほど道幅が広くないので、
車と人が遠慮しながら通行しています。
夕暮れの通り風景
掘割り(切通し)を走る電車を見おろしながら歩く事になります。

決して美しい道とは言えないのですが、
レストランや小物雑貨などの雰囲気のある小店舗が並び始めています。
線路を挟んだ向かい側のコマース跡地に商業ビルが建つと、
対照的で面白いエリアになるかも知れません。

この道を目白通りから30mほど歩いたところに、
フレンチレストラン「ラ・ムジカ」があります。
夜の外装

「ここ!って言うお決まりのフレンチがうちのリストにはないね」
と言っていた娘が、いくつかあたって開拓したお店です。
我家の選択基準は、
 1.美味しい
 2.高過ぎず安過ぎず
 3.寛げる
の三つで、このうち「寛げる」を満たすお店は世の中に案外少ないものです。

このお店は「ムジカ」という名前から類推できるように、
コンサートも開くらしい。
でも、そんなに広くないので、
調理場まわりのカウンターにキーボードを置くんですって。
まあ、寛げる広さなんです。
夜の店内
それで、てっきり、ラ・ムジカ=ミュージックと思っていたら、
シェフの名前が梶村(かじむ・ら)さんだからなんですって。
日本とフランスの一流店で修行を積んだ方だそうです。
冗談の修行もしたのかな?

先日は¥4K弱のディナーコースで、お魚もお肉も美味しいのをいただきました。
量的には男性にも十分と思います。
最後に出てきたデザートの立派さには笑ってしまいました。
デザート

開拓者である娘は満足そうにしていましたが、
彼女も、実はこの隣のビルの1階に、
かつて目白で伝説的な「とんかつフジ」があった事は知らないようでした。
私が40年前に何回も通ったお店です。
当時「かつかつ」の生活を送っていた私には、
¥1Kほどで心もお腹も満たされるとんかつ屋さんは非常にありがたかったのです。

とんかつフジでは、お店に入って注文が済むと、
炒り胡麻のはいったミニすり鉢が運ばれてきます。
かつが揚がるまで、小さなすりこぎで胡麻をすると、
ごまの香りが立ちのぼり何とも言えない気分になったものです。
そして、このゴマソースでとんかつをいただきました。
全国展開している「とんかつ和幸」で有名なこの食べ方ですが、
私は目白の「とんかつフジ」が世界で最初!と思い込んでいます。

そのフジも昨年お店を閉じてしまいました。
看板に貼られた白いシートに昔の名前が浮き彫りになっています。
看板跡

フジが閉店して空いたスペースの募集案内が出ていました。
貸店舗案内
この22.18坪に次の夢を託すのはどんな方でしょう。

St.ビューにはまだ「とんかつフジ」の看板が残っていました。
そう、こんな黄色い看板でした。
手前の青い外壁が「ラ・ムジカ」です。
黄色い看板
その後、「ここ!って言うとんかつ屋さん」は残念ながら見つかっていません。