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霧の摩周湖、霧のない摩周湖2016年07月05日

先週、あまりに天気が良かったので、摩周湖へ行ってきました。
霧のない摩周湖
というよりも正しくは、たまたま計画した旅程の中で、
湖に着いたら6月には珍しい上天気だった、のです。
摩周湖ブルーの湖面はもちろん、対岸の景色も良く見えました。

私はかつて、必要にせまられて「自然公園法」を学んだことがありました。
今では、そのほとんどを忘れてしまいましたが、
法の基本精神だけは覚えています。
「美しい自然を傷つけてはいけないが、
 その自然を人間が楽しむために、
 ほんの少しだけなら手を加えても良い」
ということだったと思います。
この摩周湖ではその精神が良く守られていました。
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湖を取り巻く緑の中に、最小の足場で展望台を構築していました。
この第一展望台から摩周湖を眺めていた皆さんは、
人間の手が加わらない自然の景色を堪能していましたよ。
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そして、私がここから撮影した写真を、
"Adobe Lightroom"でパノラマに仕立ててみました。
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写真中央に「カムイヌプリ(摩周岳)」、
左手に小さく浮かぶのが、「カムイシュ島」、
その奥に聳えているのが「斜里岳」ですね。そして、
中央から右手に摩周湖を囲んでいる急傾斜の森林の眺めも素晴らしいです。
この斜面をカルデラ壁というのですね。

さて最近の私は、デジカメ等の画像データを次のように管理しています。
"Lightroom"で画像の取込み&調整をし、"iPhoto"に読込んでアルバム管理です。
そのどちらの段階でもGPS情報を持ったデータは地図表示ができます。
例えば、"Lightroom"のマップで地形表示にすると、こんな感じです。
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第一展望台で14枚、第三展望台で11枚の撮影をしたことが分かります。

その第三展望台ですが、この地図でも分かるとおり、
第一展望台から、52号線を川湯温泉方面へ3kmほど行った地点にあります。
(昔は、徒歩で行く第二展望台も途中にあったらしい)
道路脇の駐車場に車を止めて、階段を登り、
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カルデラ壁の尾根伝いに少し歩くと、次のように第三展望台が見えてきます。
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こちらは第一展望台より人も少なくお勧めです。
ここからも次のように、人工物の全く見えない景色です。
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まさに自然の景観でしょう?

このように晴天のドライブ旅行を、十二分に楽しんだのですが、
家に戻ってアルバムの整理をしていると、ふと疑問が湧きました。
『霧の摩周湖』と歌に歌われているくらいなのだから、晴天の湖でなく、
「霧に抱かれて静かに眠る」摩周湖こそ見るべきだったのでは?
それで、再度、霧の日に訪れて、
上の写真と同じ場所で撮影したものが次の写真です。
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というのは実は嘘で、
この写真は元の晴天時のものをデジタル加工しただけです。
(そんなに頻繁に摩周湖まで行ける訳ないですよね)
先ほどの写真現像ソフト"Lightroom"には、
くもった景色の画像をクリアにする「かすみ除去機能」があります。
下の操作画面で右下に備わっているスライダーです。
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このスライダーのつまみを、
かすみを除去する方向とは反対に左方向に動かすと、
先ほどの「霧の摩周湖」になるんです。
使い方としてはちょっと邪道ですが、お遊びとしては面白い機能でしょう?

ただし、摩周湖の霧には、
主に湖面を覆う霧とか、湖と同時に周辺の山も覆ってしまう霧とか、
まさに千変万化なので、さすがにそこまでは対応できません。
本当の霧の多様な姿を捉えるのであれば、やはり、
川湯温泉にでも長逗留して、頻繁に湖を訪れるしかないでしょう。
それこそ切りのない話ですね。

(道東旅行、続く