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ライカセルフタイマーとんでも修理2016年06月05日

前回)からの続きです。

古いカメラではセルフタイマーが効かないことがよくあります。
今回の"ライカIIIf"もそうでしたので、
メカニズムのお勉強も兼ねて「修理?」に取り組みました。
バルナックライカのセルフタイマー
この写真のようにセルフタイマーレバーを下方に回した状態で、
中央ネジ左側のボタンを押すと、次の写真で、
タイマー本体の作動レバーが押し下げられ、タイマーが作動し始めます。
02
タイマー本体の裏側を見てみるとこうです。
03
動力となるバネが、回転軸に巻き付いているのが見えます。
その回転軸に取り付けられた黒色のカムが、
タイマー作動と同時にこの写真で左方向に回転し始めます。

その先どうなるかを学ぶには、
次の写真の白枠部分をよく観察する必要がありました。
04
拡大するとこうです。
拡大
先ほどのタイマーのカムが爪1を右に動かし、
爪1と一体の爪2がシャッター軸連動ビスを右に動かします。
すると、筒の中のシャッター軸(赤点線)が右(カメラ下部方向)へ動き、
これは即ち、シャッターボタンを押し下げたのと同じ働きをします。

そして今回の不調タイマーでは、
この連動機構が働いてシャッターが切れる前に、
ゼンマイバネの力が弱くなってしまう感じでした。
そこで思いついた「とんでも」修理。
先ほどの拡大写真の「爪1」をペンチでつかんで、
1mm程度カム側へ強制的に変形させました。
その意図は、センマイバネの力が強いうちに、
シャッター軸にその力を伝えてしまおうという訳です。

その結果、次の動画のようになりました。
シャッターレリーズのタイミングが、
正常な個体よりちょっと早めですが一応使えるようになりました。

私と誰かのツーショット記念写真を、
今後このライカで撮ることでもあれば、タイマーを使ってみようと思います。
三脚立てたりして、そうなると本当に数十年前の光景ですね。

続く