▪️次のボックスに適当な文字列(複数可)を入力して、当ブログ内を検索できます ▪️下の目次タイトルをクリックするとテーマ別過去記事の目次へ飛びます
    ・目白の風景 今昔:目次
    ・吉祥寺の風景 今昔:目次
    ・昔と今の写真(番外編):目次
    ・地中海バブル旅行etc.:目次
    ・旅のつれづれ:目次
    ・母のアルバム:目次
    ・目白ジオラマ鉄道模型:目次
    ・すべてのカメラに名前がある:目次

RICOHFLEXでセミ判2019年03月23日

爪切り・栓抜き・フォークにスプーンなど多用途に使える「七徳ナイフ」、
焼いて・炊いて・蒸して・煮るなど色々な料理に活躍する「万能なべ」、
こういう「お得ですよ〜」の謳い文句に弱い人がいますが、
最近、私もそんな人間であることが判明しました。
先日入手して使える状態になった " リコーフレックス RicohFlex "、
実は、これが「七徳カメラ」だったのですね。
RicohFlex構成図
こんな風にコンポーネントを組み合わせる方式のカメラなので、
その一部のパーツを別のパーツに交換することにより、
各種のフィルムサイズに対応できるらしいです。

リコーイメージング株式会社の「カメラライブラリ」には、
" リコーフレックス ニューミリオン " について、次のような解説がありました。
『画面の縦横比をいろいろ楽しみたいという要求は昔から根強くあり、画面サイズ切り替えカメラが何回も現れた。リコーフレックスはその極限にあり一番画面サイズのバラエティが多い。こういうシステムはいずれも短命に終わっている。現代のパノラマサイズやAPSなどもそのひとつの現れ。』
RicohFlexでセミ判撮影
RicohFlexは、普通にブローニーサイズのフィルムを使うときは、
6x6cmの真四角写真の12枚撮りですが、例えばこれを、
6x4.5cmの横長写真の16枚撮りにするわけですね。
いわゆる「セミ判」です。
このサイズのカメラ、例えば、
" フジカ GS645 " とか " マミヤ m645 " で私も楽しんだサイズです。
画質の良い中判フィルムを使い、撮影枚数は4枚多いということで、
何かお得感があるんです。
上の写真を見ると、裏蓋を交換すればできちゃうように見えます。

しかし、該当する商品はなかなか見つかりませんでした。
いわゆる「レアもの」になっているようです。
でも、探してみるもので、ついにebayで次のような商品を見つけましたよ。
3
商品タイトルは、
" SUPER RICOHFLEX, 80/3.5 RICOH ANASTIGMAT (DUST), FROZEN FOCUS "
要はレンズには埃があり、フォーカスリングは " FROZEN " だというのです。
でも私が必要とするのは裏蓋だけですから、OKです。
「レアもの」らしく、ちょっとお高め。
10日ほどで、米国はオレゴン州から飛んできました。

既に入手済みの「リコーフレックス VII s」と、
今回入手した「スーパー リコーフレックス」を並べてみると、
表の顔は次のようにそっくり。
4
一方、裏蓋は明らかに異なった姿です。
5
撮影枚数の表示窓が切り替え式になっています。

ところが、商品写真ではよく見えなかったディテールを確認してみると、
「あれ?ちょっと違うかな?」
6
切替え盤に記された文字を見ると、
「6x6cm」と「4x4cm」と書いてあります。
すると、これはブローニー120フィルムの「セミ判」対応でなく、
127フィルムの「ベスト判」対応の裏蓋なのでしょうか?

試しに、この「4x4cm」の位置に丸窓をセットして、
次のように120フィルムを装填すると、
7
表示窓を通して確認できる数字は「6x9cm」の8枚撮り用の数字です。
私が見たかった数字は、
一番上の表示窓に対応する「6x4.5cm」の16枚撮りの数字です。
一応ベスト判の127フィルムを入れて見ると、
確かにこっちの方に対応していました。
8

9
これでは目的にそぐわないです。

裏蓋を内側から見ると、セミ判用の表示窓があるのに、
そこに切替え盤の丸窓が行かないので覗けない状態です。
しかし、ここで諦めて、このまま引き下がっては、
オレゴンから取り寄せた苦労が台無しです。
壊すつもりで切替え盤の円盤をバラして見ると、次のような状態でした。
10
丸窓が二箇所にしか行かないような制限板が、何故か仕込まれていました。
結局、これを取り除くだけで、三ヶ所とも覗けるようになりました。
ただし、セミ判の位置にセットするガイドが記されていなかったので、
自分で作りました。
11
「6x4.5cm 120 FILM」のシールがカッコ良いでしょう?

さて、ボディ本体、フィルム中枠や裏蓋などカメラ二台分が揃いました。
12
このうち状態の良さそうな方(写真で明るい方)を選んで、
再組み立てをすることにしました。
ちなみに、中枠が二つ選ばれているのは、
一つは6x6用、もう一つはセミ判の6x4.5用にするためです。

ここで、ちょっとお勉強。
俗に、フィルムサイズを次のように分類します。
・ブローニー判 6 x 6cm
・セミ判 6 x 4.5cm
・ベスト判 4 x 4cm
しかし、これは呼称にすぎません。
実際のサイズを測ってみると、次のようになっていました。
13
・ブローニー判 55 x 55mm
・セミ判 55 x 41mm
・ベスト判 40 x 41mm
ということで、セミ判の55x41mmの中枠マスクを作りました。
14
既製の中枠の上下に次の紙製L型アングルを付け加えたのです。
15
L-6x8x65mmを2本です。
そしてファインダーマスクも作って装着しました。
16
これはグレーのアクリ版を切り抜きました。
17
セミ判撮影の時だけ装着し、普通の撮影の時は外すので、
取り出し用ベロ付きです。
我ながら芸が細かいです。
でも寸法はとってもアバウトです。
もともとRicohFlexのファインダー寸法がアバウトだから良いのです。
この時代、ファインダー視野率〇〇%とか、
そんなうるさいこと言わなかったでしょう。
一応、写るだけで十分楽しかったはずだから。
とにかく完成!!

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
スパム対策の質問をやむを得ず設定しました。お手数ですが当ブログタイトル「○○の風景」の○○を漢字で。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://mejiro.asablo.jp/blog/2019/03/23/9050747/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。