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アポランターで鬼子母神2012年10月17日

待ち望んでいたアポランター90mmが先月到着。
早速「試し撮り」に出かけました。
フードと共にライカⅢgに装着すると、こんな具合に天狗の鼻のようで、かなり格好いいです。
ライカとアポランター
これを首からぶら下げて歩いていると、若干自意識過剰になります。

いつもの見慣れた交差点の風景も、このレンズを通して見ると「切り取った」という感じになります。人物のたたずまいに意識が行きます。
交差点風景

試し撮りの時には必ず訪れる鬼子母神にも行きました。
ちなみに鬼子母神堂の屋根は面白い形状をしています。破風が二段になっています。
千鳥破風・軒唐破風と呼び、勾配の途中と軒先に二種類の破風が設えてあります。
これをアポランターで狙うと屋根全体ではなく破風の意匠に眼が行きます。
鬼子母神屋根の破風

境内から本堂を眺めていると、私と同年代と思われる女性が「シャッターボタンを押していただけますか?」とコンパクトデジカメを手にして近づいて来ました。
私は何故か女性からこのように頼まれることが多いのです。
「いいですよ!」と答えると、その女性はカメラを軒唐破風に向けて、モニタ画面を見ながら何と、自らズーミングして構図を決め、
「じゃあ、こんな感じで私の顔を入れて、こっちから写して下さい」と指示を出しました。
私がその指示通りにカメラを構えて、ボタンを押す前にモニタ画面を確認すると、バッチリ!過ぎるほどの完璧な構図でした。
撮影してからカメラをお返しすると、その女性は撮影結果を確認して、
「さすが上手な方に撮っていただくと良い写真になるわね」とかお褒めの言葉を下さったのですが、私はボタンを押しただけなのです。

後で考えてみて、あの女性は写真のプロか何かで、
「写真は機材じゃないのよ。ハートよ! 分かる?」って私を試したのではないかという気がしました。これが本当の「試し撮り」でした。

カメラ好きのアマチュアフォトグラファーのブログなどを見ると、この人種に共通の悩みが二つあることが分かります。
一つは、
カメラに興味を持ち始めた子供がせがむので、やむを得ず一枚撮らせてみたら、自分には撮れないような傑作を物してしまった。
もう一つは、
連れ合い用に安いコンパクトデジカメを買い与えたら、そっちの方が自分の高級カメラより写りが良いような気がする。
というものです。
皆さん同じように悩んでいるんですね。