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キクKIKU16用ミゼットフィルムの製作2013年10月28日

前回)からの続きです。

先日再入手した「キク16」です。
キクkiku16正面
これにフィルムを入れて撮影する事にしました。
本来は「ミゼットフィルム」と呼ばれる規格品を使うのですが、
もう50年間くらい製造も販売もされていません。
自分で作るしかありません。
間違いなく作れるように製作図を描きました。
寸法はトライアンドエラーで修正して行く予定です。
ミゼットフィルム製作図
手前がブローニーフィルムの裏紙です。
その上がミゼットフィルムの製作図とスプール(巻き取り軸)です。
かなり小さいですが、原理はブローニーと同じで、フィルムと裏紙からできています。

約16mm幅でフィルムを切り出す装置を作りました。
ジャンクで購入した135フィルム用のカメラを使いました。
下の写真のようにパトローネ室の脇にNTカッターの刃を仕込みました。
フィルムカッター
電動ルーターで空けた溝に瞬間接着剤で固定しました。

押さえの圧板にも溝を切りました。
この溝に刃が食い込み、フィルムをきちんとカットするはずです。。
フィルム圧板

次の写真のように予備の切り込みを入れたフィルムをセットして、
普通に巻上げ&巻き戻しをする予定でした。
フィルム切り出し
カメラの裏蓋を閉じた後の作業は、明るい所でできるはずです。

しかし、実際にやってみるとカッターの刃の抵抗が大きく、
巻上げ軸に掛かるパーフォレーション穴が引き裂かれてしまいました。
それで、やむを得ずフィルムをセットしたカメラごとダークバックに入れて、
圧板で押さえつけながら、手でフィルムを引っ張りました。
ブラインド状態での作業ですからとても危険です。

製作図通りの長さにフィルムをカットするのも、ダークバックの中で行います。
次の写真のようなフィルム挟みを作り、
手探りでも正しい長さにカットできるようにしました。
フィルム挟み
切り出しが済んだフィルムは、遮光性のある容器に納めておきます。

次は、裏紙作りです。
使用済みのブローニーフィルムの裏紙を用意します。(カメラ屋さんで貰いました)
それを製作図通りに切り出します。
裏紙に番号記入
そして、コマ番号を1番から10番まで太字で書きます。
撮影してフィルムを送る時には、この番号をカメラの裏窓から確認する訳です。

最後に、裏紙の所定の位置にテープでフィルムを貼付けます。
これをダークバックの中で手探りでやるのは非常に難しいです。
事前に、明るい所で練習を重ねる必要があります。

苦労を重ねた末、何とか完成しました。
タフパン100の完成
白黒フィルムは、ネオパンとかコニパンとか呼ばれていました。
コニカのパンクロマチックフィルムの略ですね。
私の作ったフィルムを「タフパン100」と名付けました。
(中身は富士フィルムの”ネオパンACROS 100”です)

(2015.05.15追記)
後日、別の製作法も試してみましたよ。よろしければご覧下さい。

続く