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ミノルタ16用カートリッジの入手2015年06月16日

前回)からの続きです。

50年に渡る思いを込めて入手した、ミノルタ16ですが、
これで撮影するためには、カートリッジとフィルムが必要です。
そして、このカートリッジ(マガジンとも言う)は、
空であろうがフィルム入りであろうが、現代ではとても入手困難です。
というのは、とうの昔に製造中止になり、
かつ骨董的価値も無かったので皆んな捨てられてしまったからです。

いかにも貴重品と思えるカメラ本体は、
いろんな人が保管しているのに(だから中古市場で良く見かける)
一見無価値と思えるカートリッジは、レアものになっている。
歴史の皮肉ですね。
ヤフオクで見かけても、いかにも人の足元を見るような高値がついています。

そんな私が穴場と見つけたのは、いつものイーベイ(ebay)。
ここを丹念に探すと、カメラ本体とセットで売られていることがあります。
私が購入したセットはこれです。
ミノルタ-16_Ps
ミノルタの16mmカメラの普及機"ミノルタ Minolta-16Ps"とフラッシュ、
そして期限切れ未使用フィルム入りの「カートリッジが2個!」です。
これで何と僅か"$15"でした。
(もっとも、送料に$18かかったのが理不尽のような気もしますが)

商品はカリフォルニアから落札10日後に海を(空を?)渡って到着。
カラーフィルムの詰められたカートリッジでした。
一つは箱入りで、もう一つはむき出しで。
02
使用期限は、1985年の1月って、約30年前ですね。
フィルムに心があったなら、この30年間、
世紀をまたいで無駄に老い行く日々を、どんな気持で過ごしていたことでしょう。

ふと、いたずら心が湧いてきました。
カートリッジに貼られたシールを見ると、
現像方法として、"PROCESS C-41"と指示されていました。
これは私の使用している現像液「ローライ デジベース」の現像プロセスです。
カートリッジに現在詰められている古いフィルム、どうせ捨ててしまうのなら、
この21世紀に、写るものか写らないものか試してみることにしました。

そして、今回おまけ?で付いてきたカメラ"ミノルタ-16Ps"にカートリッジを装填して、
取り敢えず数枚分を撮影した後、裏蓋を開けてみました。
03
「あれ???? フィルムが見えなくなってる」
フィルムは20枚撮りでした。
その内の数枚分を撮っただけなので、ここにはフィルムがまだ残っているはずです。
事態が良く飲み込めませんでした。
フィルムがカートリッジの一方に完全に送り込まれているということは、
既に規定の20枚以上が撮影されたことになります。
やっと分かりました。
「そうか未使用のフィルム入りのカートリッジではなく、
 撮影済みのフィルムが入ったままのカートリッジだったんだ!」

では、一体誰が、いつ何処で撮影したものなのでしょう?
分かるはずはありません。
そして以前、これと同様の体験をしたことを思い出しました。
50年前これは誰の見た風景?」です。
その時と同じように、できるかどうか分かりませんが、
このフィルムに30年間も閉じ込められていた風景を取出してみようと思いました。

続く