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目白で落とし物2013年12月02日


緑色のマフラー
これは私のお気に入りのマフラーです。
イギリス旅行のおみやげとしていただいたものです。
軽く暖かく、グリーンの色合いも好みなので、もう40年間も使い続けています。
でも、38年前に紛失の危機がありました。

当時、潮干狩りで有名な稲毛海岸の近くで仕事をしていました。
冬の朝、いつものようにマフラーを首に巻いて、上り屋敷のアパートから池袋駅へ向かいました。
京成電車で稲毛駅まで行き、歩いて仕事場へ着き、そこでふと違和感を覚えました。
首のまわりが寂しいのです。「アッ!」と気付きました。
どこかでスルリと落としてしまったのですね。

それから途中の状況をつぶさに復習してみました。
電車に乗っていた時は、既に首回りは軽かったような気がします。
その感覚が正しければ、上り屋敷から池袋駅までの間に落とした可能性が高いです。
でも、その通りだとしても、雪解けの泥水などで汚れた道かも知れません。
車や自転車に轢かれて汚れたマフラーは、道路端のゴミと一緒に打ち捨てられて、とても見つけることは困難であろうと半ば諦めました。

結論から言うと、マフラーはその後、見つかったのです。きれいな状態で。
道沿いのブロック塀に、洗濯物を干すようにかけられていました。
拾った方が、道路の汚れが付かないように、そして、この道を歩く落とし主の目につき易いように、そうしてくれたようです。
それから38年経ちました。
また今年もタンスから出して、その時の見知らぬ人の好意を思い出しました。

先日、目白駅ホームの西側の道を歩いていたら、こんなものを見つけました。
山手線の柵に残されたシュシュ
女性の髪を纏めるための装身具が、線路脇の柵に巻かれていました。
正式な名称は知りません。
きっと近くの学校に通う女子が、つい落としてしまったのでしょう。
それを誰かが拾って、このように残しているものと思われます。
財布などは別として、この対処の仕方は案外合理的かも知れません。

落とし主を想像して見ました。
十代後半の「可愛い」うっかり屋さんでしょうか?
これが男物の毛糸帽だったりすると、「だらしない」男子を想像しそうなので、私の偏見も相当なものです。

想像ついでに、この女性用小物を私が拾って交番へ届ける様子を思い浮かべてみました。
「おまわりさん、駅西でこんなもの拾ったんですが」
警官は、拾得物記録用紙を取出して必要事項を記入しながら、
「これは女性が髪を束ねるために使うものだな。何ていうのかな」
「おまわりさん、私だってそんなこと知りませんよ」
「ふーん。じゃあ『金色飾り付きエンジ色の布製輪っか』とでもしとくか」
などという会話になりそうです。
男同士だったらそんなものでしょう。

その後、せっかくなので研究?してみました。
これは各種ある「髪留め」のうちでも、『シュシュタイプ』と呼ばれるようですね。
その他、『バレッタ』と呼ばれる種類もあるようです。
まあ、女性には常識でも、男性は縁がないので無知もやむを得ないです。

ところで、山手線の柵に残された『シュシュ』、この前通ったら無くなっていました。
きっと、可愛い女の子の髪に戻って行ったのですね。