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目白と柳原白蓮邸の屋根にさよならする日2014年06月18日

先日、愛知県津島市の料理店で与謝野晶子と「柳原白蓮」の直筆短歌が発見された、
と新聞が報じていました。
料理店の仏間にある棚を整理していて、紙の箱に入った短冊を発見したそうです。

・かねの音にむかしのひひき聞ゆなり忘れしことを思ひいてよと
・朝化粧五月となれは京紅のあをき光もなつかしきかな

この二つを含む白蓮の直筆短歌が七首見つかったそうです。

最近、白蓮に関する記事を目にすることが多いです。
その理由は、NHKの「花子とアン」で主人公の親友・葉山蓮子のモデルが、
この歌人柳原白蓮だからでしょうね。
また、白蓮の波瀾万丈の生涯、
特に三人目の夫となる宮崎龍介との命がけの恋愛(いわゆる道ならぬ恋)
などの物語性に皆惹かれるからではないでしょうか?

およそ文学や恋愛事には縁のない私も、柳原白蓮には少し興味を持っていました。
それは、私が40年前に住んでいた目白のアパートの窓から、
白蓮が晩年を過ごした家の屋根が良く見えたからです。
柳原白蓮邸の屋根

屋根2
銀鼠の瓦が、いかにも目白のお屋敷にふさわしい佇まいでした。
このお屋敷は門構えや塀も、次の写真のように立派でした。
白蓮邸の門構え

白蓮は、大正三美人の一人だそうですから、
「住む人に合わせて家も美しくなる」という俗説は本当かもしれません。
ちなみに、これらの1970年代後半の写真、ちょっとセンチメンタルな写真です。
というのは、この写真を撮影した直後に、私は吉祥寺へ引っ越したからです。
そんな「さよなら目白」の気持が写っているでしょう?

その吉祥寺のアパートの屋上で、引っ越し直後に撮影した一枚がこれです。
吉祥寺のマンションの屋上から
背景はボケていますが、いかにも新興住宅地っぽいですね。
目白の上り屋敷の風景とは随分違います。
でも、実はそんな吉祥寺の風景に特に不満も持たず、
新しい住まいを喜んでいた記憶もあります。
若い時はそんなもんです。

そして、この吉祥寺、街の人気度調査で、今は住んでみたい街のNo.1だそうです。
私の中でも、目白と吉祥寺は甲乙付け難い街になっています。
要は、どこで暮らしても年月が経つと懐かしく感じられる、ということなのかな。

先ほどの白蓮の短歌にも、「むかしの」「忘れしこと」「なつかしき」と歌われています。