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Nikkor200mmのヘリコイドグリースの交換2013年04月06日

業務上必要があって写真を撮る人は、普通
露出もピントも全自動のデジタルカメラを使うでしょう。
私もそうします。
そういう時代に、特に好んでマニュアルフォーカスのレンズを使用するのは
やはり、昔馴染んだ「手ざわり感・操作感」が忘れられないからだと思います。

そこで一番大事なのはフォーカスリングの手応えです。
軽すぎず重すぎず、適度な抵抗感があるのが良いです。
先日、ジャンクで入手したニコンの望遠レンズ200mm/f4は
グリースが抜けてしまって、ピントリングが「超軽」でした。
いわゆるスカスカ状態です。
古いニコンレンズに良くある症状です。
実用上はそれほど支障がありませんが、使う喜びが半減します。
(だいたいこの手のレンズを実用に使うことは今時あり得ません)

ほとんどタダ当然だった気楽さもあり、素人修理に取り組んでみました。
今回は参考事例が見当たらなかったので、少ない経験を生かして試行錯誤です。
以下、備忘録代わりに写真と共に手順を示します。

まず、近距離側にピントを合わせて鏡胴を露出させ、写真中央のセットネジを取ります。
ニコン200mmグリース交換

前玉ユニットを丸ごと捩って外します。
前玉ユニット

フォーカスリングにはまっているゴムリングを脱がせると、
根元側にネジが3本あるので、これを外します。
ゴムリング

フォーカスリングをスポッと引き抜きます。
ネジ3本

中央の輪っかをまわすと両側のヘリコイドが露出しますので、
外れる一歩手前まで回します。
外れてしまったら、あわてて戻します。
ヘリコイド

劣化した古いグリースをティッシュで拭き取ります。
完璧は求めないので、できる範囲だけやります。
古いグリース

交換用のグリースを用意します。普通は10番だけで良いでしょう。
私は若干硬めが好きなので、30番を少し足します。
ヘリコイドグリース
色といい粘度といいオロナインにそっくりです。
値段も化粧品並みに高く、レンズ本体よりもグリースに金が掛かりました。
実際、オロナインで代用しても良いそうです(真偽のほどは分かりません)

綿棒でヘリコイド部分に塗り、鏡胴を何回か回して馴染ませます。
グリース塗布

せっかくなので、レンズも清掃します。
カニ目レンチを使ってレンズ押さえのリングを外します。
カニ目レンチ

筒の奥にあるレンズを出し入れするためのレンズサッカーも買いました。
レンズサッカー

このようにリフティングできるので重宝します。
修理道具を揃えていくのも楽しみの一つです。
リフティング

前玉群がバレました。一部カビが生えてたのをクリーニングしました。
前玉群
この後は、逆の手順で組み立てていきます。

完了したので、カメラに装着して万歳です。
装着

もう夜です。このフィルムカメラでは夜中は撮れません。
デジ一に装着し直して試験撮影。ASA3200相当に設定し絞りも開放にします。
オフィス

サンシャイン
甘めの画像ですが、ジャンク品とは思えません。

(2013.12.17追記)
後日、ピントの調整をしました。
それまではピントリングストッパーの固定ねじが固着して調整しきれなかったのですが、されば力づくでとストッパーをヤスリでガリガリ削りました。
(ニコンのエンジニアが聞いたら卒倒しそうです)
そしてきちんと無限遠が出るようになった状態が下の写真です。また別物になりました。
ピント調整後

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