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ニース〜ビオット〜アンティーブ2016年08月25日

前回)からの続きです。

鷲の巣村Biotの写真一覧
この一覧表は、ニースを出発した後ビオットを経由して、
当日の宿泊地であるアンティーブのボテルに着くまでに撮影した写真です。
そして、白線で囲んだ部分がビオットの旧市街で撮影したものです。
これについては前回の調査で、すべての写真の撮影場所を確定させました。
とすれば、白線内以外の5枚についても撮影場所が分かれば、
27年前の夏の日のドライブ旅行を、完全に再体験したことになります。
そこで"Google Earth"と"ストリートビュー"を駆使して調査しました。

初めの2枚は、ニースからビオットへのルート上で撮られたはずです。
やや広域の空撮で当該エリアを見てみるとこうでした。
ビオット周辺広域図
この広域図の右上に、丸っこい影を持つ巨大建築物がありますね。
早速、最初の一枚目の場所を発見!
マリナリゾート
マリンリゾートマンションでした。上が昔の写真、下が今です。
01a

次の二枚目では難儀しました。
Poterie Provencale
この建物の壁面に書かれた文字は"LA POTERIE PROVENÇALE"でしょう。
日本風に言えば「プロバンス陶芸工房」とでもなるのかな。
実際、ネット上で次のようなブログページに出会いました。
陶芸工房のブログ
このページの左下の外観写真は、私の撮ったものと同じですね。
また、外壁の工房名の下の行は"R. AUGÉ-LARIBÉ"なる人名でした。
1920年にこの工房を創始したパリジャンの陶芸家だそうです。

ところが、この工房名で地図検索をかけても、うまく行き着けません。
ビオットへ向かうルート上に、もっともらしくヒットするのですが、
その場所をGoogleで見ると、個人の別荘らしき建物が写し出されるのです。
「最近倒産して、土地を売却したか?」とか思いましたが、
一応、更にしつこく検索すると、
検索結果(フランス語なので苦労も百倍)の一つの記事内に、
"Atelier CARRELAGES"なる固有名詞がありました。
今度はこれで地図検索したところ(ほとんど無手勝!)、
ついに成功!!
Atelier Carrelages
きっと代替わりして名称変更でもしたのでしょうね。
でも同一建物であることは一目瞭然。
しかも、地中海とビオットを結ぶ道路 "Route de la Mer (海の道)" の
丁度中間地点にありました。
このおかげで、ニースからビオットへの当日のドライブルートは、
内陸側でなく海側の道だったことが分かりました。

次は、ビオットを出発してからの後半の3枚について調べます。
この作業は割合に簡単でした。
ビオットからアンティーブへ向かう道は一本道、
その名も「アンティーブ道路」です。
撮影場所は、そのルート沿いに見つかるはずです。

まず、車の中からビオットの市街地の丘を見返す写真が二枚あります。
一枚目について昔と今を載せるとこうです。
11

11a
決め手は旧市街地を囲む城壁の一部の丸い塔と、その周囲の建物です。
旧新を拡大比較してみますと、このようになります。
11b

また、二枚目はこうなりました。
12

コル通りへの分岐点
こちらの決め手は、何と「ヤシの木」です。
12b

そして最後はゴルフ場です。
アンティーブ道路沿いには、
ゴルフ場は"Golf Club de Biot"のひとつしかありません。
光の差す方角から、西側に向かってカメラを構えたことがわかります。
golf club de biot
現状は次のとおりです。(あまり厳密な位置ではありません)
13a
撮影場所の特定理由について、しいてこじつければ、
数本の樹木でセパレートされた「二つのホール」が、
同時に見えている場所はこの近辺ということでしょうか。
ところで27年前、このアンティーブ道路を南下しながら私は何を考えた?
「あ!ゴルフ場だ。ちょっと寄って行きたいな」程度かな。

さて、せっかく全ての写真の撮影場所を特定できたのですから、
その緯度経度のGPS情報をデータとして埋め込まないといけませんね。
(その方法は後日詳述します)
こうしておけば、あとから見返したときに、撮影場所がすぐ分かります。
また、副次的な効用として、Mac_OSXのアプリ「写真」に取り込むと、
当該写真のサムネイルを地図上に自動配置して表示できます。
(私が愛用中の旧バージョン"iPhoto"では赤ピンが立つだけです)
広域図で見てみると次のようになります。(緑色のドライブルートは手書きです)
14広域図写真配置
また、前回のビオット旧市街地についても、次のように自動配置できました。
ビオット写真配置地図
我ながら完璧です。

このようにして、1989年8月29日の午後の小旅行を復習してみました。
凡その旅程を記してみると、次のようになるはずです。
・ニース発  14:30
・ビオット着 15:30(ここで約1時間の観光)
・ビオット発 16:30
・アンティーブ着 17:00 

今回の写真検証作業を行う前は、
実はこの小旅行に関する記憶は完全に消えていました。
学校の勉強でも、頭に定着させるためには予習復習が必要でしょう?
旅行の記憶も、事後の復習(他人に話すとか)で強化されるようです。
私の場合、この小旅行については、事前も事後も何もなかったので、
27年間のうちに記憶が飛んで行ってしまったのですね。

ところが、数日に及ぶ検証作業が済んだ今では、
1989年の夏の日の午後のビオット小旅行を、
まるで昨日の出来事のように思い出すことができるようになりました。

お金と暇があれば、いくらでも外国旅行をする事は可能ですが、
それでも「過去」に旅行することはできないので、
このように昔の写真で遊ぶのも結構面白くて有意義ですね。
(特に、お金がなくて、でも暇はたくさんある人にお勧めです)

27年前の実際の旅行では、この後はアンティーブの南端、
地中海へ突き出た半島のほぼ先端に位置する至高のホテルへ行きました。
そのホテルの記事は「こちら」です。

(この項、一応終了)

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